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小さい子供に英語を聞かせると、日本語が遅れたり混乱するのか?


小さいうちから英語を勉強させると日本語が遅れたり
日本語と英語が混乱するらしい・・・。


そんな話を聞いたことがある人も多いかもしれませんが、発達脳科学(子供の脳の発達)を研究する大井静雄先生は 小さい子供が日本語と英語を混乱することは絶対にあり得ない!と言い切ります。今回はその理由について大井先生にうかがってみました。

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【お話頂いた先生】

ドイツ・ハノーバー国際神経科学研究所(INI)脳神経外科 名誉教授
発達脳科学研究者 大井クリニック院長

大井静雄 (医学博士)

大井クリニック:https://oi-clinic.jp/clinic.html

 

小さいうちにバイリンガルになれば、むしろ混乱しない!


i got dizzy

そもそも「小さいうちから外国語を学んだら混乱する」なんて迷信を信じているのは日本人だけです。例えばヨーロッパやアジアには多言語の国がたくさんあって、日常生活の中で何種類かの言葉が飛び交っていることも珍しくありません。そういう環境の中でも不自由なく生活していく為に、2~3ヵ国語を話せるのが当たり前だったりします。そんな彼らが混乱しているか?といえば、そんなことは絶対にあり得ません

なぜなら脳の中にある言語中枢の中で、それぞれの言語を司る部位の多くは異なる場所にあるからです。特に小さい頃から身につけた言葉の言語回路はそれぞれ独立して構築されます(これを バイリンガル脳 といいます)。そして独立した2つの言語回路が混乱するということは物理的に不可能なのです。

例えば英語が話せるようになった日本人のバイリンガルキッズは、日本語で聞かれた質問に対しては日本語の言語回路で思考し日本語で答え、英語で聞かれた質問に対しては英語の言語回路で考えて英語で答えることになります。。

それぞれの言語回路が独立していてそこで全て完結しているのに、わざわざ日本語で聞かれたことを英語で答えるような無理なことが起こるはずがないのです。

もちろん、自動車を見て「ブーブー」と言う時もあれば「car」と言う時もあるでしょう。でもそれは混乱しているわけではなく、言いやすい言葉で表現しているに過ぎません。「ブーブー」と「くるま」と「car」は同じものを差していますが、小さな子供が言葉を覚える段階でこれら3つの言葉を これは幼児言葉で、これは日本語、あとこれが英語! などといちいち区別して覚えることはないからです。

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しかし子供はいろいろな言葉を覚えるうちに、日本語では「くるま」、英語では「car」、でも「ブーブー」は赤ちゃん言葉だからもう使わない!と自然に区別出来るようになっていくのです。このように、子供の脳の中では覚えた言葉が経験を通じて、それぞれの言語回路に振り分けられていくのだと考えられています。



バイリンガルキッズは通訳が出来ない!?

日本語と英語が混乱していない証拠に、バイリンガルキッズは基本的に通訳が出来ません。英語でペラペラ話していたバイリンガルキッズに いま何て言っていたのか日本語で教えてくれる? と言うとほとんどのお子さんが通訳出来ないのです

これは日本語と英語の言語回路がそれぞれ独立して構築されていることを示しています。バイリンガルキッズが英語を話している時は英語の言語回路が働いて会話をしていますので、いきなり日本語で話そうと思っても話せないのです。

そもそも 通訳というのは日本語と英語の意味を結びつける作業ですので、特別な訓練を必要とします。
そしてその訓練を通じて、それぞれの言語回路が繋がっていくのです。もちろんバイリンガルキッズも、訓練さえすれば通訳することも出来るようになります。



(小さいうちに始めずに)
大きくなってから英語を学ぶと混乱する!

小学生や中学生など日本語が確立してから英語を学習すれば混乱しないという説がありますが、私はそれは間違いだと思います。

日本語が確立してから英語を学習すると、日本語の言語回路に紐づく形で英語の言語回路が構築されます(これを 通訳脳 といいます)。そうすると、英語で聞かれた質問も、一度日本語に通訳して日本語の言語回路で考えて、それを再び英語に通訳してから答えるという、とてつもなく大変な作業をすることになります

脳科学的に言えば、これこそ脳が混乱している状態です。

ここから流暢に英会話ができるようになるには、相当な時間と労力をかけての訓練が必要となります。英語は読み書きが出来れば十分とお考えであれば別ですが、会話もしっかり出来るようにさせたいのであれば、日本語を覚えるのと同じ時期に一緒に英語も覚えさせるべきだと思います



日本で生活している限り、日本語が遅れることはあり得ない。

小さな子供が言葉を覚えるキャパシティというものは、もう限りなく大きいのです。言語の2つや3つくらい、全く問題なく吸収してしまいます。そんな彼らに日本語と同じ時期に英語を聞かせたからといって日本語が遅れることはあり得ないのです。

例えば生まれてからずっとアメリカで生活し、家庭でも両親がほとんど英語しか話さないという環境であれば日本語は遅れるでしょう。聞かない言葉の言語回路は育たないので当然のことです

しかしどんなにたくさんの時間、英語をインプットさせたとしても 日本で生活していて、両親や周りの人が日本語を話すのであれば、日本語の言語回路が育たなくなるということは考えられません!(万が一、日本語が遅れている場合には他の原因を疑うべきです)。

逆に複数の言語回路を使い分ける子供たちの言語性IQは 日本語しか話さない子供よりも大幅に高まる傾向にあることが私の研究で明らかになっています。

つまり、小さいうちから日本語と一緒に英語もやらせてあげると、日本語が遅れるどころか むしろ日本語も得意になる のです!

「小さいうちから英語を学ばせると日本語が遅れる」などというのは島国発想の時代遅れな考え方です。そんな迷信に左右されずに、お子様の将来の可能性を広げてあげるべきなのです!

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大井先生ありがとうございました!

 

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