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英語が話せる子供の育て方 法則2「たくさん聞く (インプット)」

Mustache Baby


赤ちゃんに言葉を身につけさせようとする場合、一番はじめにしなければならないことはとにかく たくさん聞かせること(インプット)です。あらゆる言語の神経細胞をもつ赤ちゃんでも、聞いたことがない言葉の言語回路は構築されないので、当然話せるようにもならないからです。



どれくらいの時間のインプットが必要なのか?

ではどれくらいの時間、英語をインプットすればいいのでしょうか?
赤ちゃんが母国語(日本人なら日本語)を覚えるプロセスから考えてみましょう。

赤ちゃんはずっと両親からの問いかけやまわりの人の会話を聞いて、ひたすら言葉のインプットを続けています。すると、インプットされた言葉の言語回路が徐々に構築されていきます。そして個人差はありますが、どの国の子供でもだいたい2歳頃から言葉を話しはじめるようになります。

生まれたばかりの頃は一日中寝てばかりいる赤ちゃんですが、やがてまわりの音や言葉に耳を傾ける時間が増えていきます。押し並べて平均するとどれくらい聞いているのでしょうか? 家庭環境にもよると思いますが1日3時間くらいというのが妥当なところかもしれません。

そこで赤ちゃんが話しはじめる2歳になるまでの2年間、毎日3時間言葉を聞いていると仮定すれば、その合計時間は 3時間 × 365日 × 2年 = 2190時間 になります。

これは仮の話ですので この数字自体に厳密な意味はありませんが、母国語のように英語を身につけさせたいのであれば、2000時間程度のインプットを一つの目安にすると良いかもしれません。そしてここで言いたいことは、たくさんのインプット無くして、言葉を身につけることは出来ないということです。



どれくらいの頻度でインプットすべきか?

子供が母国語を身につける過程で特徴的なことは、一定期間にまとめて大量にではなく、毎日継続的にインプットし続けているということです。毎日の生活の中で自然に聞いているだけなので当然ですが、子供が言葉を身につけるのにはコレがベストな方法なのです。

なぜなら、子供は吸収する力がある分、忘れるのも早いからです。

日本に住む日本人の赤ちゃんは、普通に生活していると日本語の言語回路がどんどん優勢になっていきます。四六時中、日本語を聞いているので当たり前ですね。そんなところで、たまに英語をインプットしても、アッという間に忘れてしまうのがオチです。

もしそこに母国語ではない英語の言語回路を確立しようとするのであれば、両親が毎日意識的に英語に触れさせる必要があります。

では、どうすればいいのでしょうか?

例えば週5日、一日5時間 英語だけで過ごす保育園 などがあります。毎日ではありませんが、相応のインプットをさせることが出来るでしょう。しかし、雨の日も雪の日もあるのに、体調を崩しやすい赤ちゃんを連れて欠かさずに通園させるのはなかなか大変なことだと思います。

留学 も成功する確率の高い方法でしょう。家族ごと英語圏の国に引っ越して、四六時中英語が聞ける環境で生活するのですご両親が日本人であれば、日本語が不自由になることも無いと思いますし、まず間違いなくバイリンガルになれるでしょう。しかし仕事や経済的負担のことを考えると、一般家庭では非常にハードルが高いでしょう。

インプットという点で一番バランスが良い方法は 英語教材 かもしれません。上の2つに比べればローコストですし、自宅に英語環境を作ってしまえば365日24時間、英語を聞かせたい時にいつでも聞かせてあげられるからです。気候の変化や赤ちゃんの体調にも関係なく、毎日安定して英語をインプットさせることが出来ます。DVDやCDを聞かせてもほとんどちゃんと聞いていないように思うかもしれませんが、好奇心旺盛な赤ちゃんの耳は実はしっかりと吸収しています。聞いているかどうかなんて気にせずに、BGMのようにたくさんかけ流してあげることが重要なのです。

逆にインプットという点で一番おススメできないのは 週に1回程度の英語教室です。なぜなら 週にたった一度のレッスンだけでは 覚えるのと同じくらい、忘れてしまう可能性も高い からです。「2年通わせたけど、いまだに動物とフルーツの名前しか言えない」なんて話を耳にしたことはないでしょうか? もしどうしても英語教室だけで英語をインプットさせたいのであれば、週に7日、毎日通わせるのが良いと思います。



どのような英語をインプットするべきか?

インプットする英語は何でも良いというわけではありません。特に小さな子供にインプットさせるのであれば次の2点にはこだわった方がいいかもしれません。

 

1.小さな子供でも理解できる内容

日本人の親が赤ちゃんに話しかける時には、イヌを見せながら「ワンワン」、車を指差しながら「ブーブー」、ご飯を食べさせながら「マンマ」などと言います。実際に目で見たり体験しながら言葉を耳にした赤ちゃんは、その言葉の意味をそのまま理解することができます。

言葉のストックを持たない子供に言葉を教えるには、このように目で見せたり体験させたりしながら言葉を1つ1つていねいにインプットさせていくことが重要です(このように私たちが日本語を覚えたのと同じように言葉を覚える方法を 母国語方式 といいます)

そして「ワンワン」を覚えた子供に対して、今度は「大きなワンワンだね!」とか「かわいいワンワンだね!!」と少しだけレベルの高い言葉を付け加えて教えていきます。このように親が優しく本能的に語りかける言葉は、自然と我が子の言葉のレベルを引き上げていくのです(この語りかけをマザリーズといいます)。

英語をインプットする時も同じようにするのが望ましいのです。つまり、ビジュアルを見せたり体験をさせながら言葉を1つ1つていねいに理解させていき、徐々にそのレベルを引き上げていきます。

まだ何もわからない赤ちゃんに、いきなりアメリカの小学生が見るようなレベルの外国アニメを見せたり、洋楽を聞かせたり、英語のテレビ番組を見せても、まず理解できないのです。小さな子供に見合ったレベルの英語を聞かせてあげましょう。

2.ネイティブの発音

模倣期の小さな子供は、聞いた英語をそっくりそのまま吸収しマネします。特に発音に関しては、この時期に聞いた音声をそのまま身につけると考えられています。

つまりこの時期にネイティブの英語を聞けばネイティブの発音が身につき、カタカナ英語を聞いてしまうとカタカナ英語が身についてしまうわけです。カタカナ英語であれば大人になってからでも身につけられますが、ネイティブの発音はこの時期にしか身につけることができません。ですので、なるべくネイティブが発音する英語を聞かせてあげた方が良いと思います。



3.子供が「楽しい!」と感じられる内容

前回の記事で赤ちゃんのうちは好き嫌いの感情に関係無く、何でもマネすることが出来るという話をしました。しかし、成長して自我が芽生えてくるにつれて、徐々に好き嫌いの感情が出てくるようになります。その時、英語が子供にとって「楽しい!」と思える内容でなければ、飽きてしまったり嫌いになってしまうかもしれません。

また、人は「楽しい!」「嬉しい!」といったプラスの感情と共に触れたものは神経細胞の構築が活性化することがわかっています。そういうことも踏まえると遊びながら楽しんで取り組めるような子供向けのプログラムであることが非常に重要なのです

 

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以上、英語が話せる子供の育て方 法則2「たくさん聞く (インプット)」でした!

 

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【監修】

ドイツ・ハノーバー国際神経科学研究所(INI)脳神経外科 名誉教授

発達脳科学研究者 大井クリニック院長

大井静雄 (医学博士)

大井クリニック:https://oi-clinic.jp/clinic.html

 

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