大量のインプットによって英語を覚えたら、今度は たくさん話すこと(アウトプット)が必要になります。たくさん話すことで「覚えた英語」が「話せる英語」に変わっていくからです。アウトプットには子供の成長と共に2つのステージが存在します。
<アウトプット1期> マネして言う
赤ちゃんは発語が出来るようになると、覚えた言葉を何でもマネして言うようになります。言葉の “音” に反応して、同じように言おうとして、ただひたすら繰り返すのがこの時期です。
実はインプットによって出来たばかりの言語回路はまだ脆弱なものですが、マネして繰り返し口にすることによって活性化し、どんどん強固なものになっていきます。これは大人が新しい言葉を覚えたり、長い文章を暗記する時などに、口に出して言った方が暗記しやすいのと同じ原理です。「聞く」という受動的な刺激から、「言う」という能動的な刺激に変わることで、言語回路がより一層活性化し、その言葉が身につきやすくなるのです。
この時期の赤ちゃんはマネを通じて、脳の中の 言葉のデータベースを強化しているのです。これは必要な時がきたら速やかに口に出して話せるようにする為の訓練なのです。
<アウトプット2期> 自分の意思で話す
言葉のデータベース が強化された子供は、その言葉にふさわしい場面が訪れると、突然口から言葉が出てくるようになります。これはもうマネではなく、自分の意思で話しているのです。
そして、一度自分の意思で言葉を話せるようになると、まわりの人との会話が成立します。はじめは「マンマ!」「ああ、おなか空いたのね」などという単純な会話かもしれませんが、会話を通じて話す量が増えていくと、言語回路はますます活性化していきます。すると会話の内容も、一語文しか話せなかったものが、二語文、三語文・・・とレベルアップしていき、高度な会話も出来るようになります。
また、会話ができるようになると、新しい言葉を理解するのも早くなるので、言葉のデータベースは加速度的に増えていきます。
ここまできたら、あとは話せば話すほど言語回路は強化されていきます。ですから、英語が話せるようになった子供には出来るだけたくさんのアウトプットの機会を与えてあげる方が良いのです!
以上、英語が話せる子供の育て方 法則3「たくさん話す (アウトプット)」でした!
【監修】
ドイツ・ハノーバー国際神経科学研究所(INI)脳神経外科 名誉教授
発達脳科学研究者 大井クリニック院長
大井静雄 (医学博士)
大井クリニック:https://oi-clinic.jp/clinic.html